神様っているの?
「神様っているの?」と8歳の娘が言う。
「いるよ」と私。
「え、どこに?」
「もう少し詳しくお話すると、見える世界だけを生きている人にはいないかも。見えない世界を生きている人にはちゃんといるよ。」
「どういうこと?」
「もし太陽が無くなったら人は生きていけないよね。太陽が無かったら寒いから。
じゃあ、なぜ太陽はいつもメラメラ燃えているのかな?」
「昔、誰かがマッチで火をつけたんじゃない?」
「ハハハ、もしそうならその人が神様だね。」
「じゃあ、宇宙が神様ってこと?」
「そうそう、その通り。パパはそう思っているよ。」
「それが見えない世界?」
「そうだね。昔、アインシュタインっていう人が、“科学を勉強していけばいずれ神様のことを考えることになる”と言ったんだよ。
例えば、好きな人に会うと嬉しい気分になるよね。
反対に、嫌いな人に会うとイヤな気持ちになる。
ありがとう、と言われたら嬉しくなるけど、
あっちへいけ、と言われたらイヤな気持ちになるよね。
どちらもただの言葉なのに、どうしてそうなるのかな。」
「それって性格がいいとか悪いの話?」
「そうそう。どんなものにも性格があるんだよ。
それは“言葉に魂が宿る”といって、見えないものを信じる日本人の考え方だよ。
いい言葉にはエネルギーがあって、さっきの太陽の話と同じで人を元気にする力を持ってる。
言葉だけじゃないよ。
日本人は道具にも魂が宿ると考えて、物を大切にするんだよ。」
そこまで話をすると、もう娘のまぶたは閉じていました。
そうして、2023年6月18日父の日は過ぎていくのでした。
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“宗教なき科学は不具であり、科学なき宗教は盲目である”
アルベルト・アインシュタイン
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