ばあちゃんの畑と最先端医療

ジブリ作品「となりのトトロ」にはこんなシーンがあります。


「おばあちゃんの畑って宝の山みたいね」

「そうかい、お天道さんいっぱい浴びてっから身体にもいいんだ」

「おかあさんの病気にも?」

「もちろんさ、ばあちゃんの畑のもん食べればすぐ元気になっちゃうよ」


私はこれを見る度にハッとさせられます。

これって基本中の基本だよなあ、と。


といいますのは、サツキのおかあさんは病院で最先端の医療を受けているはずなのです。

こんな病気が疑われるからこんな検査を。

こんな病気だからだからこんな処置を。お薬を。


おそらくそんなふうに。

でも、このセリフを言ったばあちゃんの視点はもっともっと大きなものです。


ばあちゃんの畑と最先端医療。

作者の意図がどうであれ、この二つが対照的になっている構図がこの物語を面白くしているなあと思うのです。


さて、私達は物事が上手くいかなかったり、トラブルがあったりすると何か打開策を講じます。 


例えば、私達の業界のことで言えば、治療院経営の問題がついてまわります。

上手くいかない時はなんとか軌道に乗せようと、改めてチラシを配ってみたり、HPの文言や値段を見直してみたり。


確かに、私達にはそんな場面が必要です。

しかし、色々と悩んだり考えす過ぎてしまうと視野はより狭くなり、より細かなことにこだわってしまいがちです。


一方で、

 “いつも笑顔でいればいつかきっといいことがある”

 “まずは今通って下さる患者様お一人お一人を笑顔にして差し上げよう”


そんなふうに大きくゆったり構えている治療院は、コツコツとゆっくりでも自ずと良い方向へと転じていくものです。 


これは真理であり、治療院経営に限らず快適な人生を送る上での基本中の基本です。

ところが、しかめっ面で細かなところにフォーカスすることばかりに慣れてしまっていると、そんな大切なことを私達はいとも簡単に忘れてしまうのです。


身体の不調もこれと同じで、

 “ああ、ここが痛い” 

“なぜ私だけこんなことになってしまったのだろう” 

そんな負のゾーンに入り込んでしまったら、早くそこから脱け出さなければ、と余計に焦ってしまうのが私達の弱さです。


この病気には〇〇が効く。

こんな症状にはこのツボにお灸を。

腰痛にはこんな運動がいいらしい。


そんな目先のテクニックばかりに目がいってしまいます。


でも、それらが本領を発揮するのは基本が出来ていることが前提のはず。


そんな時、病気も自然の法則の一部、という広い視野を持つことができたなら。 

トトロに登場するばあちゃんのような大きな心でとらえることができたなら。


私達はもっと落ち着いて色々なことに向き合うことができるかもしれません。 

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